遅刻
admin≫
2008/03/15 23:33:07
2008/03/15 23:33:07
ホワイトデー?な小ネタ
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「ホワイトデー、ね」
日本人てのは商魂逞しいっすね、とまるで日本人ではないようなことを獄寺が言って、そういえば獄寺君は少ししか日本人じゃあないんだっけ、とツナは思い出した。
2月には誰にどんなチョコをあげるかと落ち着きなかった女子達は、今度は誰がどんなお返しをくれるかと浮ついている。
二日前、ツナもお返しのプレゼントを買った。イーピンと商店街のケーキ屋ナミモリーヌに行って、「きょ、京子ちゃんはどんなのが好き、だと思う?」とちょっと上ずった声で尋ねて、可愛いらしくラッピングされた焼き菓子の中からころんとした見かけも愛らしいマカロンを指差して貰ったので、それを三つ買って、一つはお礼にその場でイーピンにあげた。
あんないかにもプレゼント然としたケーキ屋の店先で自分で選ぶなど、一人ではできそうになかったから、イーピンがいてくれて本当に助かった。
「獄寺君はお返ししたりしないの?」
そういえば悪いけど獄寺にもあの可愛らしいプレゼントを買う姿は激しく似合わないと思いながら尋ねてみれば、
「俺受け取ってませんから」
とあっさり片付けられた。
あ、そうか、と納得したツナに、あげるにはあげましたが、という獄寺の心の声が聞こえるはずもなかった。
菓子業界の仕掛けた販促キャンペーンに興味はないが、今日3月14日を迎えて一ヶ月前応接室に駄菓子を持ち込んだ男の顔が無性にちらついて、むかつく。
「お返し、ね」
雲雀は口元に凶悪な笑みを浮かべて立ち上がった。
「ちょっと。そこの歩く校則違反」
教室の入口から雲雀が顔を見せた。
「ヒ、ヒバリさん!?」
「誰のことだ!?」
「君に決まってるでしょ。ネクタイはちゃんと締める。装飾品は禁止。もちろんタバコも」
「何しにきやがった?」
「お礼?」
「は?」
「今日は一ヶ月前のお礼をする日なんだろう?しかも三倍返しが基本だそうじゃないか。たっぷり礼はさせてもらうよ」
一瞬で両手出現するトンファー。「いいぜ、かかってきな」
獄寺の手にはダイナマイト。
「ちょ、二人共…っ、ここ教室だから!」
「嬉しそうだな、二人共」
「山本……」
傍らには呑気な友人。
お礼とかお返しの意味が大分間違ってはいる気がするけれども。
たぶん。きっと。
あれも幸せのカタチかも、しれない。
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出先からなので、携帯で。
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「ホワイトデー、ね」
日本人てのは商魂逞しいっすね、とまるで日本人ではないようなことを獄寺が言って、そういえば獄寺君は少ししか日本人じゃあないんだっけ、とツナは思い出した。
2月には誰にどんなチョコをあげるかと落ち着きなかった女子達は、今度は誰がどんなお返しをくれるかと浮ついている。
二日前、ツナもお返しのプレゼントを買った。イーピンと商店街のケーキ屋ナミモリーヌに行って、「きょ、京子ちゃんはどんなのが好き、だと思う?」とちょっと上ずった声で尋ねて、可愛いらしくラッピングされた焼き菓子の中からころんとした見かけも愛らしいマカロンを指差して貰ったので、それを三つ買って、一つはお礼にその場でイーピンにあげた。
あんないかにもプレゼント然としたケーキ屋の店先で自分で選ぶなど、一人ではできそうになかったから、イーピンがいてくれて本当に助かった。
「獄寺君はお返ししたりしないの?」
そういえば悪いけど獄寺にもあの可愛らしいプレゼントを買う姿は激しく似合わないと思いながら尋ねてみれば、
「俺受け取ってませんから」
とあっさり片付けられた。
あ、そうか、と納得したツナに、あげるにはあげましたが、という獄寺の心の声が聞こえるはずもなかった。
菓子業界の仕掛けた販促キャンペーンに興味はないが、今日3月14日を迎えて一ヶ月前応接室に駄菓子を持ち込んだ男の顔が無性にちらついて、むかつく。
「お返し、ね」
雲雀は口元に凶悪な笑みを浮かべて立ち上がった。
「ちょっと。そこの歩く校則違反」
教室の入口から雲雀が顔を見せた。
「ヒ、ヒバリさん!?」
「誰のことだ!?」
「君に決まってるでしょ。ネクタイはちゃんと締める。装飾品は禁止。もちろんタバコも」
「何しにきやがった?」
「お礼?」
「は?」
「今日は一ヶ月前のお礼をする日なんだろう?しかも三倍返しが基本だそうじゃないか。たっぷり礼はさせてもらうよ」
一瞬で両手出現するトンファー。「いいぜ、かかってきな」
獄寺の手にはダイナマイト。
「ちょ、二人共…っ、ここ教室だから!」
「嬉しそうだな、二人共」
「山本……」
傍らには呑気な友人。
お礼とかお返しの意味が大分間違ってはいる気がするけれども。
たぶん。きっと。
あれも幸せのカタチかも、しれない。
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出先からなので、携帯で。
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